買ってよかった法律書2019上半期
2019年上半期のベスト。最近Q&A形式の若手弁護士向け書籍が濫発されてますが、クオリティにばらつきがある。そんな中典型的な疑問点をわかりやすくまとめた良い本だと思います。Qの選択がうまい。買って損なし。
全体としては、戸籍制度、弁護士会照会など、幅広い事件類型で使える汎用的な知識を解説するのに重きを置いた感じなので、個別の分野(例えば交通事故とか)の辞書的に使うことはできない。基本的に通読向けの本。
コンパクトで使いやすかったので第2版も買った。相続法とか変わったし…
しかし、こう頻繫に法改正されると書籍費がかかってしょうがない
一問一答 新しい相続法――平成30年民法等(相続法)改正、遺言書保管法の解説 (一問一答シリーズ)
- 作者: 堂薗幹一郎,野口宣大
- 出版社/メーカー: 商事法務
- 発売日: 2019/03/14
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
一問一答はクソ本も多い中これは当たり。債権法改正の8割くらいのクオリティはある。
最近、立案作業関係者が学者より先に条文解釈を垂れ流しているが(しかも有料で)、税金で作業したんだから法務省が無料でPDFとかで公開しろよという思いである。後で個人で解説資料を出せば印税が入るというてことになると法務省オフィシャルの解説資料で出し惜しみしかねない。
最新判例にみるインターネット上の名誉毀損の理論と実務 第2版 (勁草法律実務シリーズ)
- 作者: 松尾剛行,山田悠一郎
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2019/02/28
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
どちらかというとメディア・プロバイダ等「被告」側の法律家向けだが、ものすごく詳しい。この分野は相場観の移り変わりが激しいので買ってよかった。