おいでよ ほうりつがくのもり(基本書レビューblog)

まったり司法試験・予備試験の基本書をレビューします

かけこみ司法試験

はじめに

この記事は「直前期までサボっていた人が短期間の勉強で司法試験の合格最低ラインを攻略する」という視点で書いています。

直前期はつらい時期だと思いますが,過去の自分を呪いながら頑張りましょう(^o^)

憲法

憲法学読本 第2版の人権部分だけを読み,肢別本〈1〉公法系憲法〈平成27年版〉を1周して,間違えたところだけやり直す。

その時間すらない人は条文・判例本〈1〉公法系憲法〈平成27年版〉を通読する。

行政法

事例研究 行政法 第2版の解説部分だけを読む。解く時間がもったいない。解説がない問題は無視でOK。

少し余裕があれば行政判例ノート 第3版をななめ読みする。

民法

入門民法(全)を通読する。これよりうまくまとまっている本はない。民法は満遍なく出題されるため,捨て分野を作りにくいので必ず通読。ちなみに民法入門 第7版は長いので,多分直前期の通読は心理的に困難。

肢別本〈3〉民事系民法1 総則/物権〈平成27年版〉肢別本〈4〉民事系民法2 債権/親族/相続/要件事実〈平成27年版〉は必ずやる。

民法は短答の配点が高いので失敗すると合格最低ラインを超えるどころか足切りに遭う危険が大きい。

あと,その場で規範を考えなければならない問題が多いので,短答知識を応用すれば実は論文もなんとかなるのが民法

趣旨・規範ハンドブック〈2〉民事系―司法試験/予備試験ロースクール既修者試験はよくまとまっているが民法は論点落ちが多いのでこれ1冊に頼るのは怖い。短答をやった方が網羅性は高い。

要件事実は丸暗記でなんとかなる問題は出ないので,趣旨規範か要件事実マニュアル 第1巻(第4版)総論・民法1で錯誤,解除といった超超基本的なところだけ抑えておく。

商法

趣旨・規範ハンドブック〈2〉民事系―司法試験/予備試験ロースクール既修者試験の商法部分を通読する。

会社法,商法ともに相当詳しいので,あとは条文をめくればなんとかなる。

民訴

コンパクト版 基礎からわかる民事訴訟法を通読する。

誘導に乗れば爆死はないので,実は一番少ない勉強量で最低ラインを超えられる科目。

刑法

基本刑法I―総論[第2版]基本刑法II?各論を通読する。

通読はきついように思えるが,相当細かい判例まで載っているのでこれさえ読んでおけば論文と短答両方に対応できる。

刑法の短答は他2科目に比べて明らかに範囲も狭く簡単なので,自分の苦手だと思うところだけ肢別本〈7〉刑事系刑法〈平成27年版〉で復習しておく。執行猶予とか覚えにくいので短答前日とかにやって当日だけ記憶していれば十分。

短答はバッチリで論文だけかけこみで対策したい人は,趣旨・規範ハンドブック〈3〉刑事系―司法試験/予備試験ロースクール既修者試験もよいが各論が弱いので各論だけは基本刑法を読んでおいたほうが無難。

刑訴

難しい問題は出ないので趣旨・規範ハンドブック〈3〉刑事系―司法試験/予備試験ロースクール既修者試験でなんとかなる。時間内に書ききる気合だけ。

 

司法試験 かけこみ両訴―答案構成型サブノート 民訴・刑訴〈平成16年改正対応版〉は条文ベースで非常にわかりやすいが,さすがに古い。相当時間のない人はこれで突っ込むのも手。

選択

司法試験論文対策 1冊だけで労働法―労働基準法・労働契約法・労働組合法は神。

ただ本当に選択科目をやる時間が無い人は論点解析 経済法の解説だけを読んで経済法で受けるのがいいだろう。本当によくまとまっている本。