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おいでよ ほうりつがくのもり(基本書レビューblog)

まったり司法試験・予備試験の基本書をレビューします

司法試験、選択科目の選び方(おすすめは労働法と倒産法)

はじめに

司法試験の選択科目の選び方について、自分の経験から書いてみます。

ちなみに自分は労働法選択でした。

基本

選び方の基本は「自分が勉強しやすい科目を選ぶ」ことです。

というのも、選択科目はそもそも勉強しにくいからです。良質な演習書の少なさが主な原因です。

予備試験には選択科目がないこと、公務員試験では倒産法や知的財産法の出題がほぼないことから、選択科目の演習書は司法試験受験生にしか売れません。市場が小さいのです。そうすると必然的に演習書の選択肢も少なくなり、民法などのように競争も激しくないので、良質な演習書が生まれづらくなります。予備校本も同様です。

しかも、選択科目の多くは試験科目としての歴史が浅く、それを専門に分析している人も少ないので、受験界全体にノウハウがたまっていない状態です。演習書の参考答案も、民法などの歴史ある科目に比べて明らかにクオリティが落ちます。

人数の多い科目を選ぶべし

そこで、受験生同士で自主ゼミ(勉強会)を組み、答案を書きながら演習書をまわしていくことが有効となります。独学するほどのノウハウが手に入りづらいため、複数人で取り組んだほうが安全だからです。

微妙な人と自主ゼミを組んでも仕方ないので、成績優秀者と組むことが理想です。

自分の法科大学院や学部で、たとえば税法を選択している成績優秀者が簡単に見つかればいいのですが、マイナー科目だとなかなかそうはいきません。

ここは、労働法や倒産法を選ぶのが良いと思います。労働法は常に選択者数が圧倒的に多いからです。ただし、自分の法科大学院には有力な先生がいるため経済法の選択者が労働法並に多い…というような場合は、そちらを選択するのもありでしょう。倒産法は、今年のデータはまだ出ていませんが、常に他の科目の選択者より司法試験の合格率が高めになっています。優秀層が倒産法を選択していると思われます。ちなみに、経済法も若干その傾向がありますが、倒産法ほど人数が多くありません。

エクスターンシップ・サマークラーク・就職活動

これは副次的な要素ですが、労働法や倒産法はだいたいどの事務所でも扱っているので、ESを書く際にアピールしやすく、便利です。

ただし、知的財産関係の就職を考えている人は、一切知的財産法を勉強したことがないとなると、ESを書きづらく、面接や事務所での会話にも困ると思いますので、司法試験の選択科目とは関係なく知的財産法を一通り勉強しておくべきです。

単位数

これは、予備試験組にはあまり関係ありませんが、ローでは重要な問題です。

私のローでは、労働法関連の単位数が非常に多かったので、労働法選択者は司法試験対策的には相当有利でした。労働法1、労働法2、労働法演習、労働法の実務ゼミ、若手学者の労働法ゼミ…という具合に、ローの単位をとっていくだけでも、選択科目の勉強時間が増えていったので、あまり苦労せず合格レベルに達することができたと思っています。

逆に、たとえば環境法などのマイナー科目は、ローによっては2単位程度しか用意されていないところもあるでしょう。これは司法試験対策としては非常に不利で、他の受験生がローの講義を受けると同時に司法試験対策もできているところを、自分は司法試験に関係ない講義を人より多くこなしつつさらに空き時間で司法試験の選択科目の勉強もしなければならない、という状態になります。

また、ローで用意されている選択科目のゼミは、自主ゼミを組む仲間を見つける際にも非常に有用なので、ロー生にとっては実はここが一番重要な要素かもしれません。