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おいでよ ほうりつがくのもり(基本書レビューblog)

まったり司法試験・予備試験の基本書をレビューします

集団的自衛権に関する議論をするための3冊

憲法初学者~中級者を想定して、集団的自衛権に関する議論をするために読んでおくべき3冊をまとめました。

 

政府の憲法解釈

政府の憲法解釈

 

 著者は元内閣法制局長官

これを読まずに政府の憲法解釈について語ることはできない。

国会での答弁集に解説を加えた、いわば答弁集のコンメンタールのようなスタイル。

著者は第2次安倍政権集団的自衛権に関する立場に反対しているようだが、この本はかなり中立的に記述されており、これまで積み重ねられてきた「政府の憲法解釈」が学べる。

ゼミ等で政府の憲法解釈について扱う際は、この本から引用すると便利である(し、この本が出てこないと発表者の調査能力が問われるので、読んでおくべき)。

 

集団的自衛権行使容認とその先にあるもの 別冊法学セミナー (新・総合特集シリーズ6)

集団的自衛権行使容認とその先にあるもの 別冊法学セミナー (新・総合特集シリーズ6)

 

  論文集。憲法学者だけではなく、国際法学者、政治学者、ジャーナリスト、弁護士等、様々なバックグラウンドから寄稿されている。

まともな論文集は、ニュース等でほとんど取り上げられることはないが、これは1冊で様々な立場からの議論をざっとさらえるという意味でお得感がある。

 

憲法 第六版

憲法 第六版

 

  法学を学んだことのない人、これから学ぶ人のために書いておくと、日本の憲法学における芦部信喜は物理学におけるニュートンくらい学習のためには避けて通れない人物・書籍である。

芦部信喜を知らずに憲法学を勉強していると言うのは、「ニュートン?誰だか知らないけど、物理学の勉強はしてますよ。ボールの軌道なんかすぐに計算できます」レベルの不自然な発言である。

もう少し詳しい著者の主張は、憲法学 1 憲法総論から始まるシリーズに記述してあり、こちらはあくまで「教科書」なので、初学者も安心して読める。

ゼミ等の引用に困ったら、とりあえずこの本から引用しておけばよい。