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解析 民事訴訟(藤田広美) レビュー

 

解析 民事訴訟 第2版

解析 民事訴訟 第2版

 

 旧司法試験の問題を利用した、民事訴訟法の論点解説本。

自分はまだ初学者のうちから読み始めたが、司法試験・予備試験試験対策用のレベル・ボリュームなので、途中で飽きてしまい『Law Practice 民事訴訟法〔第2版〕』に浮気した。「ロープラクティス」のほうが薄くて基礎的だったので、この浮気自体は間違っていなかったと思う。

「解析」の初版が出た頃には、他に薄くて良質な民訴の演習書がなかったので「解析」に頼るしかなかったのかもしれないが、今は「ロープラクティス」など薄めの演習書+「重点講義」などで十分だと思われる*1

なお、講義 民事訴訟 第3版の副読本とされているが、別に「講義」と一緒に読まないとわからない構成にはなっていない。

全然レビューとは関係ないが、著者の藤田広美先生は、北海道生まれ→中央大学卒→裁判官→現在は沖縄で弁護士兼大学教授、という日本を縦断した経歴をお持ちである。なんともうらやましい(?)

*1:現在もネットでは(著者の出身校である)中央大学関係者を中心に強く勧められているようだが…正直癖も強いし初学者が読む本ではないと思う。どうしても実務家の書いた本でないとだめだという人には、基礎からわかる民事訴訟法事例演習民事訴訟法 第3版 (法学教室ライブラリィ)を勧める