おいでよ ほうりつがくのもり(基本書レビューblog)

まったり司法試験・予備試験の基本書をレビューします

憲法ガール レビュー

 

憲法ガール

憲法ガール

 

 おすすめ度:★★★☆☆

弁護士による新司法試験の解説本。ラノベ風。

挿絵はごくシンプルでラノベというより小中学生向け青春小説の挿絵という感じ。

ラノベ風といってもストーリーはほとんどなく、淡々と新司の解説が進む。

解説もシンプルで、法務省発表の「出題の趣旨」、「採点実感等」、法学セミナー誌上解説等のエッセンスを抜き書きしたという感じ。受験のテクニックや答案の書き方も折にふれて指導してくれる。

司法試験の勉強をはじめたいけれど、いきなりガチガチの解説は読みたくない、とりあえずどのような問題が出るのか知りたい…というビギナーには最適の本だと思う。基本的なエッセンスに絞っており、改行も多いので、学習が進んでいなくてもすらすら読めるだろう。逆に、すでに問題演習等を始めていて「出題の趣旨」や各誌の解説を読み込んでいる人にはあまり新しく得るものはないかもしれない。

むしろ、この本は、司法試験の解説書ではなく、「法律嫌いの法学部生」「法学部1~2年生」などの若い層に、法律に興味をもってもらう…という点において真の価値があるのかもしれない。憲法勉強するだけで美少女に囲まれるならだれでも必死でやりますわ…*1

*1:ただし、優秀な人のほうが、「自主ゼミ」に女子を誘う際に成功しやすいので、荒唐無稽な話ともいえない。