法科大学院入試終了から入学までに読んでおいたら後々楽になる本
私立法科大学院の入試がだいたい終わったらしいので。訴訟法、行政法以外はひと通り学んだ人を想定。
なお、個人的には、ここに書いてるような本なんか読まずに遊んでおいたほうが長い目で見ると幸せになれるような気もする。
公法系
- 作者: 櫻井敬子,橋本博之
- 出版社/メーカー: 弘文堂
- 発売日: 2013/08/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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おすすめ度★★★★★
憲法はロースクールによって相性のいい文献、悪い文献があるので公法系はこれだけ紹介。
予備試験受験者以外は行政法が手薄になりがちだが、とりあえずこれだけ読んどけばローの講義への橋渡しにはなるはず。
行政法は他にもいい基本書があるが、どうせ判例中心の学習になるので基本書は薄いし簡潔なものでよいと思う。民事系の予習のほうが大変だし…
先日版が変わったので安心して買えるところもポイント。
民事系
民事実務
- 作者: 大島眞一
- 出版社/メーカー: 民事法研究会
- 発売日: 2013/05
- メディア: 単行本
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- 作者: 大島眞一
- 出版社/メーカー: 民事法研究会
- 発売日: 2013/05
- メディア: 単行本
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おすすめ度★★★★★
「これ1冊で民事裁判実務の基礎がわかる」ようにできているらしいが、どう見ても上下巻で2冊ある。というツッコミはしてはいけないのだろう。
しかし内容は秀逸で、単なる教科書としての使い勝手もよいほか、「法科大学院の試験で~という問い方がされたらこう書け」「レポートではこう書いておけ」といった学生の即物的な要求に応える記述がされているのも高評価。
また単なるマニュアル本とおもいきやコラム欄に山本敬三の見解に対する批判が載っていたりして学説オタクのニヤニヤにも対応。
なお、各章の終わりにわりとどうでもいい卒業生へのインタビュー記事がついている。別に読まなくてもいいが、通読しようと思うと結構厚いので、インタビューと適当な似顔絵がいい気分転換になる。
民事執行法・民事保全法
- 作者: 和田吉弘
- 出版社/メーカー: 弘文堂
- 発売日: 2010/04/06
- メディア: 単行本
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おすすめ度★★★★☆
- 作者: 上原敏夫,長谷部由起子,山本和彦
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2011/03/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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おすすめ度★★★★☆
多くの人は民事執行法・民事保全法をしっかり勉強したことはないはずだが、ローでは知っていることを前提に講義が進んだりするので、どちらかは読んでおいた方がいい。ただ少々発展的な内容になるので他の予習が終わってからでもいいかも。実務では重要なんだろうけど…
アルマのほうが詳しいが、和田のほうが読みやすい。
民事訴訟法
- 作者: 和田吉弘(弁護士、元青山学院大学法科大学院教授)
- 出版社/メーカー: 商事法務
- 発売日: 2012/08/22
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おすすめ度★★★★★
民訴をやったことない人はとりあえずこれだけ読んでおけばいい。
刑事系
刑事実務
司法試験予備試験法律実務基礎科目ハンドブック〈2〉刑事実務基礎
- 作者: 新庄健二
- 出版社/メーカー: 辰已法律研究所
- 発売日: 2011/12
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おすすめ度★★★☆☆
実際、刑事実務はあんまりいい本がない。ローで指定された本を読んでおくしかないと思うが、予備校の予備試験対策本のほうが頭に入りやすいと思う。
ただ、刑事実務は民事系と違ってローによってやることが相当違うと思われるので、余裕たっぷりの人以外は民事系の予習をしたほうがいい。
刑事訴訟法
- 作者: 宇藤崇,松田岳士,堀江慎司
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2012/12/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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おすすめ度★★★★★
新しくて論理明快。
その他
法律文書作成の基本 Legal Reasoning and Legal Writing
- 作者: 田中 豊
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2011/02/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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おすすめ度★★★★☆
ローでは試験以外にも「法文書」を書かされる機会が意外と多い。一度は、きちんとしたリーガルライティングの本を読んでおいてもバチは当たらないだろう。
他にもいろいろなリーガルライティングの本が出ているが、これはわりと読みやすかった。
法律答案の構造的思考―答案作成4段階モデル&法的三段論法の融合
- 作者: 山島達夫
- 出版社/メーカー: 辰已法律研究所
- 発売日: 2011/07
- メディア: 単行本
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おすすめ度★★★☆☆
受験テクニック本。書いてあることが抽象的すぎて役に立たないような気もするが、実際には誰もが自分なりの「型」をもって答案を書いているはずで、そうした自分の「型」が本当にひとりよがりなものではないのか、ある程度体系化された「型」と比較しながら確認する作業をしておいてもいいはず。